セブ島最前線〜特別寄稿   ひー君より  
       
         
     


彼女と9月4日から9日までの5泊6日の旅でした。
この感動をどうしても何かの形に残したいと思い、日記風にまとめてみたいと思います。

 
           
  9月4日(土)   関空から空路セブヘ。    
     
フィリピン航空のスチュワーデスさんはせっかちなのか、呑気なのかよく分かりませんが、観察していると面白いものです。
とにかく色々な物を落とす。僕もコーヒーを溢されるは、飲み掛けのビールを持って行かれそうになるは、残っていたらいたで親切にグラスに注いでくれる・・
・と思いきや溢れさせてただ笑って去っていく・・・。それでも、タオルの一つも持って来てはくれない。でも、笑顔はとっても素敵な人達ばかりです。不思議な事に腹も立ちません。こっちも思わず、笑って済ませちゃいます。

 
      マクタン空港に到着。    
     
予習通り、空港で最小限のペソを手に入れガイドさんのもとへ。
マイクロバスでの移動中、一生懸命目を凝らして外を見るも、街灯が暗く(無く)て全くどんな所か分からない。途中ガイドさんいわく「コンビニ」に立ち寄り、「Nature's spring」やビール、お菓子を購入。しかし、どう見ても薄汚い露店・・・。他にもっとコンビニらしい建物があるのだが・・・。買い物を済ませて車中に戻ったとたんに雨。

今回の宿泊地、セブ・マリン・ビーチ・リゾートに到着。

雨に濡れながら、屋根の下に駆け込む。ウェルカムドリンクを頂き、手続きを済ませていざ部屋へ。何とラッキーな事にデラックスルーム。冷蔵庫まで付いている。「めっちゃついてるわ」と彼女と二人で大はしゃぎ。しかし、広すぎる部屋にすぐに落ち着かなくなる貧乏性の2人・・・。

 
       
  9月5日(日)   昨夜の雨が嘘のような良い天気。朝食後、とりあえずホテル内を散策。早速泳ごうと水着に着替えて鍵を預けにフロントへ行くと、「change room」と言われ、あえなくデラックスルームから追い出されてしまいました。でも、普通の部屋の方が妙に落ち着く二人・・・。早速、冷蔵庫を借りに行き、どうしても音の無い生活は落着かないという彼女の言いなりにテレビも借りました。無論、見ても言葉が分からないので、本当に人工的な音を作ってくれただけですが・・・。
で、肝心の泳ぎはというと、プライベートビーチにはほとんど水が無く、泳ぐ事などままならず、ビーチサンダルをはいて歩くのみ。早々に引き上げて小さなプールへ。しかし、プールの水がまずくて、これまたすぐに退散。

気を取り直して、ホテルの外の様子を見に行こうと徒歩にて外出。
道すがら何台ものトライシクルに付きまとわれたが、ことごとく無視をし、ひたすら歩くも、結局1キロほど歩いた所で、道が分からなくなり引き返す。
結局見たものと言えば、トライシクル、放し飼いの鶏・犬・牛・山羊、そして可愛らしくも「シャシン、シャシン」と言ってくる子供たち。子供の頃から商魂と笑顔は最高なんだなあ・・・と感心しつつ何とかホテルへ。
その後懲りずにビーチへ。今度は正に田んぼのような有様で、またもやお散歩のみ。
このままではいけないと思い、フロントで明くる日のアイランドピクニックを申し込む。しかし、夕方になりまた雨・・・。明日の天気が気にかかる。

 
           
  9月6日(月)   心配していた天気も上々。意気揚々とアイランドピクニックへ。
どこの島に行くのか、全く聞いていなかったが、どうもそれがいけなかったのだろうか・・・。着いてみたら、ただ浅瀬が広がる小さな島。深い所に行くにはカヌー(700ペソ)が必要とのこと・・・。ならば、意地でもここで泳いでやると腹をくくり、レンタルしておいた(初めて手にした)シュノーケルセットを手にした。初めての私達はどうしたものかと思案していたら、ガイドさんが「ハジメテ?」と聞いてくれた。何と親切な人だ、教えてくれるのかと思っていたら、「ソレハコマッタ」と言い放つのみ・・・。どうにか見よう見まねで装着し、水
深50cmほどの所で泳ぐ。しかしこれがまずかった。いつもの海水浴気分で、肩口と首ぐらいしか日焼け止めを塗っていなかった為、体中の背面、特に足の裏側がヒリヒリと痛み出した。フィンをつけるならちゃんと背面にも塗っておかねば・・・いい教訓になりました。
冷めたバーベキューを摂った後、違う島へ行くという。しかし何のことはない、違う島の近くに行くだけであった。が、そこの海が非常に良かった。そこら中、珊瑚に魚。初めてシュノーケルセット借りてよかったと思った。日焼けの痛みを忘れて、つい夢中になって泳いだ。

泳ぎ疲れて、バンカーボートに戻ってみると、3人しかいなかったはずのガイドが5人もいる。不思議に思っていた私もすぐに状況が飲み込めた。なんと、彼らはあやしげなアクセサリを持ち「コレイルカノハ、サメノハ、ホンモノ」と言って近づいて来た。鮫の歯は本物に見えたが、イルカの歯はどうにもこうにも疑わしい。なんせ、黒地に白のマーブル模様。確かに見た目はキレイかもしれないが、これが生き物の歯とは到底思えない代物だった。無論、「No thank you!」
しかし、イルカの歯なんか見たこと無いので、もし本物だったら御免なさいね、物売りのおじさん。夕立も無く、天気が良かったせいで、本当に日焼けが痛く、寝苦しい夜を過ごす。
 
           
  9月7日(火)   余り眠れなかったせいか少し寝坊。
フロントに頼んでタクシーを呼んでもらいアヤラセンターへ。タクシーで移動中に雨。
到着後早速両替商を探し、ペソに換金。Tシャツ、ベルト、GIPPOを購入。彼女は「LEE」「LEVI'S」「esprit」が安いらしいという情報を先日アイランドピクニックで同行した人から仕入れており(ちゃっかりしてるよなあ)、結局「esprit」のTシャツも購入。その後、テレビCMで見た「Eggnog」がどうしても食べてみたかった私は1階の食料品売り場で探し出し、バナナ、ドライマンゴーなんかと共に購入。
また、3階でお腹の心配をしながらも念願の「ハロハロ」を注文。美味しいのは美味しいけど、かき氷の上にのったコーンだけは最後まで納得できず終いだった。
帰って早速バナナを試食。うまい!!、とにかくうまい。これには感動した。
しかし、「Eggnog」はテレビで見ていただけの方が良かったなあ。CMでは「犬が悔しがるほど」美味いらしいのに実際は・・・、これは日本と一緒だなあ。
その日の晩、噂通りの停電が発生。でも、ちゃんと予習していた私は懐中電灯を取り出し、事無きを得た。
 
           
  9月8日(水)   何を隠そう、今日は私の誕生日。海外で過ごす初めての誕生日に何だか嬉しくてたまらない。
少し早起きをし、丁度満潮を見計らって、プライベートビーチに再チャレンジ。水は余りきれいじゃないものの、泳ぐだけなら文句はない。但し、石や珊瑚のせいで立ったら足が痛いので、常に泳ぎ続けなければいけないが・・・。
明日は早いので、ちょっと仮眠でもとろうと部屋に戻ってシャワーを浴びていたら、雨が降ってきた。最初の日を除いて、本当に天気にはついているなあと我ながら感心。
この日のホテルの夕食はバーベキューで、生演奏をしてくれる人も。

私の誕生日という事で、彼女がワインを注文し、バーベキューを食べ、いつものように食器が片づけられた。と思ったら、なぜか皿とフォークを持って来た。
生演奏のおじさんが近づいて来たと思ったら、何やら現地の(?)バースデイソングを歌い始め、次の瞬間でかいケーキを持った従業員が現れた。何とケーキには私の名前が入っておりとロウソクまでついていた。続けていわゆる「Happy birthday」を歌ってくれ、周りの人にも手拍子を打つ人が現れ・・・。思わず涙が出そうになったのを、グッとこらえながらロウソクの火を吹き消した。
まるで夢のような誕生日でした。
とても二人で食べきれる量のケーキではなかったので、ケーキをそこにいた人みんなに配ってもらいました。正直、ケーキはただ甘いだけで、日本のケーキに比べたらひどいものでしたが、ただただ嬉しくて、その時は本当に美味しく感じられました。おまけにその場にいたマネージャーさんからカクテルまで御馳走になり、みんなから祝福の言葉をもらい、今までで最高の誕生日となりました。

後で分かった事ですが、前日に彼女がレストランの従業員達にメニューに載っていないシャンパンとケーキを用意して欲しいと頼んでくれたそうです。シャンパンは用意できなかったようですが、ケーキに関しては彼らは快く引き受けてくれ、すぐに厨房に掛け合ってくれ、「何味のケーキがいいのか」とまで彼女に聞いたそうです。
余り英悟が堪能ではない彼女が、多分四苦八苦しながら交渉していてくれたんだなあと思うと、それだけで最高の誕生日プレゼントです。それと同時にその気持ちに精一杯答えてくれた従業員の方の温かさにはただただ感謝するばかりです。
そう言えば、彼女がワインを注文した時に、「今日は最終日だからか?」なんてとぼけた事を言っていた従業員の言葉が思い出されます。その時は他にもワイン頼んでいる人がいるのに変なこと言うなあと思っていましたが、私の誕生日と知っていた上に、彼女がケーキの事を僕に秘密にしていると察知して、あんな事を言ったんでしょうね。
今思い出しても涙が出てきそうなくらい、嬉しい誕生日でした。
でも、しっかりとケーキ代400ペソ、ワイン代700ペソ取られてましたが、これだけであんなに嬉しい思いができるなら安すぎます。ちなみにそのワインもメニューに載っているのとは別の良いものを用意してくれていたようです。

さて、しばらく余韻に浸りながら飲んでおりますと、またもや停電。しかし、すぐにロウソクを持ってきてくれ、その光が逆にいい雰囲気を醸し出してくれる。
本当にまだセブに居たいなあ、明日帰るのは嫌だなあ、とつくづく思いました。
これで終われば、万事良かったのですが・・・。

 
           
  9月9日(木)   前日、感激の余り調子にのって飲み過ぎたせいか、それとも、生野菜(サラダ)か氷(ハロハロ)に当たったのか、夜中からずっと吐き気と下痢(腹痛)に見舞われ、ろくに眠れぬまま4時に起き帰国の準備を始めました。
さて部屋を出ようという時になって立て続けに便意に襲われ、2回戦終了時、さあ流そうと思ったら水が流れない・・・。どうも、タンク内の水が貯まっていないようだ。チョロチョロとしかタンクにたまらない様で、すぐには流せないらしい(多分あの感じだと30分は間を開けないと流れない)。このままの状態で部屋を出るのも気が引けるが、時間が無い。次の瞬間、空のペットボトルに水を汲み、必死でタンク内に水を入れはじめた。途中から彼女も加わり、バケツリレー状態で何とかタンク内に水を溜め、流す事に成功。
何ともあわただしい朝になった。
無論、飛行機の中でも気分が悪く、家に着くまで3回もトイレに行く羽目になったが・・・。


何とも取り留めの無い日記になってしまいましたが、本当に楽しかったんだという事だけでも伝われば幸いです。あと、ここには書ききれませんでしたが、滞在中お世話になった現地の方には本当に感謝しています。また、是非セブに遊びに行きたいと思います。

最後に、行く前にここのページでかなりの予習をする事ができ、本当に先輩方にも感謝の気持ちで一杯です。
 
         

 

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