セブシティ&マクタン島

 
 




        セブシティ、アップタウンの商業中心地 フェンテ・オスメニア

               フィリピン最古のストリートといわれる、ダウンタウンのコロン通り
 
セブシティのスコールの上がった朝は、とてもすがすがしく、旅行者を幸せな気分にしてくれる。特に夏にあたる3月から5月は夏好きにとっては最高の気候だ。
シティの朝は早い。夜明け前からいたるところでオンドリが鳴き、早朝から市内の通りは通勤客を乗せたジープニーやタクシーで溢れる。けたたましいクラクションの音と遠慮のない排気ガスの臭いが「さあこれから1日が始まるゾ」といった雰囲気を充分に演出している。そしてそれぞれの民家の周辺では椰子ホウキのようなもので庭や道路を掃き清める姿が見られる。セブでは特に女性は働き者だ。
昼時には、鍋が並ぶあちこちの屋台に人が集まり、椅子に座ってそれぞれ食事を摂る光景が見え始める。食欲は旺盛だ。
日中はみんなサンサンと降り注ぐ太陽の日差しを避けながら、ゆったりと仕事をし、歩いている。決して慌ただしさはない。セブでは日本のように背広や制服の習慣が余りないと見えて、特に学生や看護婦などの医療関係者の姿ばかりが目立つ。
夜ともなると、セブシティの表通りから裏通りまでいたるところで、サリサリストアやトゥロトゥロなどはバーベキュー屋台に早代わりする。ランプやロウソクを頼りに炭火の焼き台で子供たちも手伝って、モウモウと煙を立てている光景が目に飛び込んでくる。土埃や排気ガスの中でも平然と串焼きを焼いている姿には人々の生命力の強さを感じざるを得ない。
 

 

 
   
フェンテオスメニア
セブに行ったら必ず歩かないといけないのがフェンテ・オスメニア(オスメニア・サークル)、アップタウンと呼ばれる地域の中心だ。大きな円形のロータリーで円の中は公園になっている。その周囲はホテル、レストラン、バー、ストアなどで夜遅くまで賑わっている。そのオスメニアの中でも象徴はロビンソンデパート、アヤラセンターやSMができる前まではここがショッピングの中心でもあったところ。今でも改装を済まし、セブアノの根強い人気の店っとなっている。アヤラやSMが日本人観光客に席巻されている現状から、ほとんど現地人といった貴重なスポットである。デパートの上はサミットサークルホテルになっており、その他サークルの中心に前でタクシードライバーたちがたむろするラハパークホテルがある。周囲はドラッグストア、国内線チケット売場、レストラン、シェイキーズやMAX、ダンキンドーナッツなどのファストフード店がひしめきあっている。サークルの西には"ラーシアン"と呼ばれるセブの串焼き屋台街がある。夕方からは煙と庶民でごったがえす是非訪れたいスポットだ。オスメニアから北へ行くとオスメニアブルバード(大通り)、ファストフード店、スーパーマーケットやフィリピンナショナルバンクもあるがセブドクターズ病院を経てセブ州庁舎いわゆるカピトルサイトまではビジネスホテルやペンションの多いエリアだ。
南はジョーンズ通り、ミスタードーナッツ、電話局、YMCAとダウンタウンコロン通りに繋がる。所々でフルーツを売る者や焼き鳥のようなバーベキューを売る屋台が見られる。
東はGen.マキシロム通りで繁華街が続き、ナショナルブックストアから銀行、レストラン、ルスタンス、バーベキュー店などが通称"マンゴアベニュー"(セブの歓楽街の一つ)まで広がっていてゴロルド通りと交差する。その東は何もない。
ロビンソンから東南には24時間営業のファストフード店ジョリビーからラモス通りが走り、すぐ近くにホテルホリディプラザ、ディプロマットホテルがある。そこからさらに南下しラモスマーケットのフリーツスタンドのそばを通り、サンカルロス博物館にさしかかる前辺りからダウンタウンエリアに入りコロン通りに到る。

フェンテオスメニアのロータリー





路上のパイナップル売りの青年
ゴロルド通りとビジネスパーク
当の昔に焼け落ちた懐かしのマジェランインターナショナルホテルの裏手は”ビジネスパーク”と呼ばれるコンベンションセンター、ホテル、ショッピングセンターなどが一体化したエリアになっている。このエリアとゴロルド通り、あるいはアーチビショップ・レイズ通りを含めた一帯がセブシティ、アップタウンのもう一つの中心街である。
アヤラショッピングセンタを筆頭に様々なストア、ビジネスホテル、レストランが点在している場所だ。ゴロルド通りにはロイヤルコンコース、セブファミリーレストランなどのレストランが位置し、アーチビショップ通りには中華のグランドマジェスティック、カラオケ・インフィニティなどがある。
アーチビショップ・レイズ通りをタランバン方面にしばらく走るとセブカントリークラブを通り過ぎてフルーツスタンドが建ち並びその先にはショッピングセンター、ガイサノカントリーモールやモンテベリオホテルなどがある。またビジネスパークの一角セブマリオットホテルからカバフグ通りを東へ行けばマボロを経てニッケイガーデンホテルの横を通りマンダウェシティに到る。

ガイサノカントリーモールの前のM.クエンコ通りは北東にタランバンに通じているが途中バニラッドタウンセンターから立体交差店を右折し南下するとマンダウエのノースロードおよびマクタン島に通じるA.Sフォーツナ通りである。空港のあるマクタン島からセブ市の中心街に入る幹線道路の一つでもあり、この通りはレストランの激戦地として知られている。特に神楽などの日本料理店が軒を連ねひしめき合っている。HONDAある交差点を左に入れば土産の定番7Dドライマンゴーの工場である。先のサンミゲル工場近辺のマンダウエ市の中心は夜もにぎやか。




山の手 ラホッグ
アヤラセンターからサリナス通りを真っ直ぐ北に走ると、左手にセブ最大のカジノのあるホテルウォーターフロントセブの雄姿を眺め、さらに途中地元ならではの数々のレストランが軒を連ねレストラン「ゴールデンカウリ」を過ぎてしばらく行くと大きな交差点があるがここはJYスクエアと呼ばれるスーパーなどの集まったラホッグの中心街である。途中大学やビジネスホテルがいくつか点在する。さらにJYスクエアから北はごちゃごちゃした屋台、ジープニー停車場をすぎると緑の木々も多く山の手。さらに北へ登ると右手の高層マルコポーロプラザホテルの横を通り、そのまま坂道をトコトン登ればその果てにはセブシティを一望できるトップス展望台が現れる。
一方アヤラセンターの西よりに走るのゴロルド通りからフィリピンカレッジを通り過ぎ、、左手に曲がり小さな橋を超えて行くと、そこは”ビバリーヒルズ”と呼ばれる主に中国華僑の人たちが住む山の手高級住宅街。その中心の斜面には外観がとてもカラフルな、老子を称えた道教寺院がある。また寺院から見降ろす小高い丘にはゴルフのミニコース、ウォーターバッファローやセブの港などが見えてとても景観が良い。

夕方になると通りのあちこちに見えるフードスタンド







 
   

コロン通り、メトロガイサノ前
コロン通り
一見廃墟のような建物が並び立つコロン通りはアップタウンと比べるとまさに別世界のようである。この周辺はいつも若者を中心に大量の人たちが往来しているセブシティで最も人口密度が高いところだ。人々の服装は決してファッショナブルとは言えない。男女ともに一応にジーンズにTシャツといったシンプルな格好である。このフィリピン最古の通りといわれるストリート周辺はダウンタウンと呼ばれるエリアの中心街で、非常に庶民的な街なのだが、自然と警戒心を持ってしまうエリアでもある。
狭い歩道では人とすれ違うにも大変だが、通路沿いには自転車のような物を漕いで包丁を研いでいる刃物とぎ屋、靴直し、アクセサリー洗い屋、ハンコ屋などの商売人たちがズラリと陣取っていて見ていて飽きない。
コロン通りのメトロガイサノを南に少し行くとそこは言わずと知れたカルボンマーケットである。市場は東西に長いため到達するためにはいくつかの道があるが、歩行者天国のような通りが幾筋もあり両サイドには様々な商品を並べた店や露天が連なっているのですぐわかる。周囲は人間とジープニーでごった返しているはずである。
またメトロガイサノを起点として南東に歩くとサントニーニョが安置されているサントニーニョ教会(サンオーガスチン教会)が見え、教会のすぐ南にある六角形の小さな建物がポルトガルの冒険家マゼランがセブで最初に建立したとされる木製の黒い十字架、”マジェランクロス”の建物である。さらに南東に行くと、今度は広い敷地のあるレガスピ総督が造ったフィリピン最古の要塞、サンペドロ要塞に突き当たる。
サンペドロ要塞から海岸沿いに東に行くとピア1からピア4をはじめとするセブ港である。この港はボホール島やネグロス島ドゥマゲティ、レイテ島、あるいはミンダナオ島などへ数社がフェリーや高速船を頻繁に運航しているセブ最大の海の玄関である。
ショッピングは地元民にはメトロガイサノ、ガイサノサウス、ガイサノメインがあり、ガイサノサウスの北西にはEモールの横にバスの南の玄関、サウスバスターミナルがあり、さらにはVハイヤー乗り場のCiti-linkターミナルがある。サンペドロ要塞からオスメニア通りを海岸沿いにマンダウエ市方面へ走ると、マクタン島滞在旅行者の多くが目指す巨大スーパーSMがある。SMの西にはセブ島北部ルートへ出発するジープニー・Vハイヤー乗り場のホワイトゴールドターミナルがあり、東にはバスの北の玄関、ノースバスターミナル、さらには最近できたショッピングセンターパークモールがある。







 
   
ラプラプシティ
セブ国際空港から大通りにでるとそこはラプラプシティの目抜き通り、MEPZストリート(ケソンナショナルハイウェー)となる。
その通りの花形は何と言ってもガイサノマクタンデパート、マクタン島唯一の大型ショッピングセンターである。地下の食堂街から最上階までラプラプ市民の憩いの場でもある。周辺にはいくつかのビジネスホテルやレストラン、両替所が建ち並ぶ。
MEPZストリートから空港へ入る道の角にあるマリーナモールにはマジェスティックやカプリシオなどのレストランが入っている。
MEPZ通りを北へ行き、日本企業などのある経済特区MEPZ1を通りぬけ途中マクタンのリゾートエリアに入る三叉路を曲がらず真っ直ぐ行くとマジェラン記念碑ラプラプ像がある。その先はシャングリラ・マクタン。マクタンシュラインの横にはラプラプの市場があり、何軒もの店が並んでいる。そこには鮮魚をはじめ肉、くだもの、菓子類などが売られている。また各魚屋の裏は食堂になっており取りたての魚などを料理してくれる。

MEPZ通りを南に下り旧マクタンブリッジのたもとから南へ通じるマリゴンドンロードは最近特に開発が進んでいる。マクタンドクターズ病院を過ぎると左手には最近できた大型ショッピングセンターガイサノグランドモールがある。その周辺からはレストランやバーが点在し終点プランテーションベイリゾートまで伸びている。


ガイサノマクタン横パーキングにて






酋長ラプラプ像
リゾートエリア
マクタン島の東海岸には、最北端リゾート、シャングリラ・マクタンから最南端リゾートコルドヴァ・リーフ・ビレッジまでの間、二十数件の様々なタイプのリゾートが広がっている。空港からはどこのリゾートでもタクシーで約15分から20分で到着する。パッケジツアーでセブを訪れる日本人の多くが滞在するセブ最大のリゾートエリアだ。また周辺の島々に出向く拠点でもある。
セブのリゾートはこじんまりとしたネイティブなコテージ風リゾートが多く、それぞれプライベートビーチを所有しているのが特徴である。中には宿泊客しかゲート内には入れないホテルもある。各リゾートの合間にはいくつかのパブリックビーチがあり、近隣の島への船着場やアイランドホッピング用のパンプボートが停泊している。またこういったビーチでは比較的廉価で様々なマリンスポーツがチャレンジできる。
もちろんリゾートホテル内でのマリンスポーツはどこのホテルでも充実しており、毎日多くの日本j人がツアーを利用して島巡りやダイビングに出かけている。ダイビングショップもほとんどのリゾート内に入っているから安心だ。
一旦リゾートをでるとこの周辺は適当なショップやレストラン、バーなどはなく、点在する民家以外は所々にサリサリストアがあるくらいで閑散とした雰囲気である。
どこの家でもたくさんの洗濯物がひもに吊るされており、それぞれの家の周囲ではヤギや牛や鶏を飼い、道端では警戒心もなくのんびりと草を食んでいる。また日暮れまでストリートバスケットを楽しむ元気な子供たちや、夕方には薪を燃やす煙を立ち上らせて晩飯の支度をする風景など、リゾートとかけ離れたノスタルジックな光景があちこちで見られる。
この周辺での交通手段はと言うと、流しのタクシーが客を拾いに入るエリアではなく、もっぱらバイク付きトライシクルやホテル付タクシーを利用することになる。



マクタン島周辺の島
マクタン島の周辺にはいくつかの小島が点在している。中でも一番大きなオランゴ島は渡り鳥の島として知られており、バードウォッチングのため保護されているエリアがある。またカオハガン島、ナルスアン島、パンガナン島、カウビアン島やパンダノン島などアイランドホッピングに適した小さな島々はそれぞれきれいなビーチを持っている。

パンプボートたちが停泊するブイヨンビーチ




北部バスルートから島へ
セブシティから北のバスルートは、マンダウエのセブノースロードからコンソラシオン、リロアン、コンポステラを通り過ぎダイナオシティに延びている。
ダナオには市場やショッピングセンターガイサノやレストランがあり、海沿いにはいくつかの隠れ家的リゾートが点在している。近くのクラブ・フィリピーノはトーナメントは開かれる有名なゴルフ場だ。またダナオの港から東の海に浮かぶサンフランシスコ島などのカモテス諸島へフェリーが出ている。
ダナオシティからさらに北へ行くとカトマンという町の奥には温泉が湧いており、知る人ぞ知る隠れた観光地になっている。道路はそのカトマンから高級リゾートアレグレビーチリゾートのあるソゴドを通り抜け北の玄関、港町ボゴへ通じている。
ボゴは北部最大のターミナルになっており各方面の中心的存在でもある小さな町である。ショッピングセンターガイサノや市場などがあり小さいながら活気ある町となっている。
ボゴから西へはサンレミジオやバンタヤン島への玄関口、ハグナヤに通じる。また北はメデリン、ダーンバンタヤンの町を通り、マラパスクア島への玄関口であるセブ島最北端の町マヤに到達する。ボゴからサンレミジオ、ダーンバンタヤンのエリアにはフィリピン人向きのビーチリゾートがいくつも建っている。
ハグナヤからバンタヤン島までフェリーが一日10往復近く出ており1時間前後の船旅で素朴な隠れ島バンタヤン島に着く。
一方、マヤからはバンカボートで約20分行くと第二のボラカイ島と呼ばれる美しい島、ダイバーたちにも人気のマラパスクア島に到着する。




セブ本島の南部と島々